にゃんこの一大事☆大事なこと
今回、手術を受けるにあたり本当に色々なことを考え、色々なことを覚悟しました。
不安や恐怖でいっぱいで、どうにも言い表せない、悲しくて苦しい感情で溢れていました。
猫ちゃんの一大事は、私たち飼い主にとっての一大事です。
私は、猫ちゃんは言葉で「辛い、痛い」とは伝えてくれないため、全ての責任は私たち飼い主にあると思っています。
手術をするのか、しないのか。
全身麻酔をするのか、しないのか。
何をしたらこの子の為なるのか。
それを決めるのは、飼い主の他には誰もいないのです。
だからこそ、飼い主たちには冷静さが求められることを今回学びました。
不安や恐怖に押しつぶされそうなとき、見るもの聞こえるものはどうしても全てネガティブなものになってしまいます。
冷静さを欠いてしまうと、最善の策を見つけることは難しいです。
私たちの多くは、猫ちゃんやワンちゃん、その他のペットたちのことに関する知識はそこまで豊富ではないと思います。
そのため、沢山の情報が溢れているネットで答えを見つけようとしがちです。
私はそうでした。
けれど、答えはネットではなく実際に執刀してくれる獣医さんに求める!!
このことが何より大事なことだと、身を持って実感しました。
冷静さを欠いていた私は、こんな当たり前のことに気付くのに時間を要してしまいました。
大事なことは
わからないこと、気になること、心配なこと、不安なことは全部まとめて獣医さんに聞いてみる!!!
例え親バカな飼い主だなとか心配性な人だなとか思われて嫌な顔されたとしても、です!!!
私たちは何も知らないから、怖くて不安。
だから専門家に聞くのです。
それは悪いことや恥ずかしいことじゃないし、ましてや、命に関わることなのだから聞いて当然です!!!
納得のいくまで聞いてみるべきです。
そのうえで少しでもあれっ?と思ったり、不信感を抱くようなら、そのときにもう一度熟考するべきだと思います。
とにかく、納得するまで。
何をしても、やれることは全てやったと思っていても、不安や心配、恐怖は尽きることはありません。
実際に私はそうでした。
無事に帰ってきてからも、術後の1週間は気が張り詰めたまま。
だけど、少しでも不安を減らして手術の日を迎えたい。
そう思ったのです。
そして、もう1つ大事なことは
信じること
獣医さんの腕と、猫ちゃんの生きる強さを信じることだと思います。
獣医さんに疑問点などを聞いてみて、じゃあ手術しよう、全身麻酔しよう、と決めた後私たちにできることは信じることのみです。
信じて待つのみ。
これが1番大変ですが、とても大事なことだと思います。
大丈夫!あの先生に手術してもらえれば、無事に帰ってきてくれる!
そう信じきれるぐらいでないと、大切な猫ちゃんの命を預けることはできないからです。
説明に納得してこそ、信じられる。
だからこそ、わからないことは全て聞くこと、信じることは、どちらも大事だと思うのです。
手術を提案されてから終わるまでの4日間は、本当に地獄のような日々でした。
手術を終え、顔を見た瞬間の安堵の気持ちは今でも忘れられません。
うちの子とあとどれぐらいの時間を共に過ごせるのかは、わかりません。
そのことを考えるだけで涙が出るけれど、必ずお別れの日が来るものです。
そう長くはないかもしれないし、うんと長く一緒に生きていけるかもしれない。
いつまで、なんてことはわからないけれど、これからの毎日を大切に大切に過ごしていきたい。
さよならを言わなきゃいけないその瞬間まで、目一杯愛してあげたいし、悔いのない毎日を共に生きていきたいです。
あの時ああしとけば、こうしとけば、なんてことにはなりたくない。
その思いは、手術前よりも強くなりました。
このような記事を書くことで、私と同じような状況で悩んでいる飼い主さんたちの力に少しでもなれれば…
そう思っています<(_ _*)>
にゃんこの一大事☆地獄の4日間を終えて
手術翌日。
いつものように、朝の7時に起こしにきたにゃんこ。
そのことだけでも嬉しさで胸がいっぱいでした。
元気
それは何より嬉しいことです。
病院から、1日2回飲ませる抗生剤を3日分もらっていたので、大好物のご飯に混ぜてあげたけれどちょこっと食べてあとは拒否!
抗生剤が苦くて食べなかったと思われます(T_T;)
この抗生剤を飲ませる作業、なかなか手こずりました(¯―¯٥)
ちゃおちゅーるに混ぜたり、オブラートに包んで大好物のおやつやご飯に混ぜたり、開き直ってカリカリにふりかけてみたり…
あらゆることをしてみてもなかなか食べてくれなかったのですが、パウチに抗生剤を混ぜ、その上からかつおぶしのふりかけ(猫ちゃん用)をかけてあげると……
なんとびっくり!!!
ガツガツ食べてくれました!!
かつおのふりかけ恐るべし。
肝心のにゃんこの体調はと言うと。
手術の翌日こそ本調子ではなさそうな様子で夜までずっと眠っていましたが、手術の翌々日からはいつも通りでした!
手術翌日でも、いつもより長く寝ているというだけで、吐き戻しもなくきちんとご飯を食べ、お水もちゃんと飲んでいました。
手術の翌々日には走ったり高いところに上ったりして、調子が戻ってきた様子。
術後1週間は何があるかわからないから…と心配していましたが、それも杞憂に終わり、本当に安心しました。
手術を終えて10日。
ようやく私たちの気持ちも落ち着いてきたところです。
にゃんこの一大事☆手術後
ぼんやりしてるかなー大丈夫かなー
と心配が尽きない私たちを尻目に、車の中でちょこっとずつ鳴いてはゴソゴソ動いているにゃんこ。
我が家に帰ってきて、キャリーバッグを開けると飛び出すように出てきました。
そして、鳴く鳴く(笑)
朝、ごはんくれー!お水くれー!と鳴いていた、あのまんまの様子で。
相当お腹空いていたんだと思います。
そりゃそうだ!
もうご飯食べなくなって19時間になろうとしているんだもの!
しかしご飯はおろかお水もまだあげられません。
朝に続き、再び苦しい時間がやってきました(。-_-。)
ごめんね〜まだだめなんだよ〜ごめんね〜!
とりあえず落ち着かせようと頭を撫でてみたり、抱っこしてみたり、おもちゃで気を逸らせてみようとしたり…
したのですが、全く効果なし。
それどころか人が動く度に大きな声で鳴き、ご飯の入っているカゴをガサゴソと開けようとし、ご飯台の前で横になったまま一歩も動かない…
今朝見た姿、そのまんま。
もっとぐったりしていて、こんなふうに鳴く元気があるとは予想していなかったので、正直ちょっと拍子抜けしてしまいました(^-^)
けれど、嬉しすぎる拍子抜けです。
手術前は、無事に帰ってきてくれれば、ぼんやりぐったりしてたっていい!
と思っていたので、ここまで元気で戻ってきてくれて本当に本当に嬉しかったです。
しかも、帰ってきてわりとすぐにふみふみしてくれて(,,>᎑<,,)!!!
うちの子は、洋服の袖をぎゅっと噛みながらふみふみするのですが、抜歯してすぐなのにこんなに噛んで大丈夫かな?!ってぐらい、普通に噛んでふみふみしてました(笑)
それでもとにかくお腹が空いているよう。
私たちが名前を呼んでもご飯台から一歩も動こうとせず、鳴き続けること約4時間。
ごはんを求めて彷徨う姿を見るのはとても苦しい思いでした…
ようやく22時になり、お水をあげる時間に!
お水入れを持って近付くと、ごはんを持ってきたと思って楽しみにしている様子…
違うよー!!!!これはお水だよー!!!
と言いながらお水をご飯台に置いてみると…
ちょっとお水を口につけただけでまた鳴き始めるにゃんこ(¯∇¯٥)
明らかに、これじゃない!!!!と訴えていました(-ω-;)
飲まず喰わずで17 時間近くいたのだから、とりあえず少しでもお水を飲んだら空腹も紛らわすことができるはず!
と思っていたのですが…お水よりごはん!!!!という感じで、全くお水を飲んでくれませんでした…
しかしこれでは脱水症状起こすかも!なんとか飲んでもらいたい!
何度かお水を口元に運んで飲んでくれるように挑戦したところ、ちょこっとだけ飲んでくれ、歓喜に沸く姉と私!(笑)
初めはむせるかも、と言われていましたが、そんな様子はなく普通に飲んでくれていました。
それでもご飯をあげられるのは、まだ先。
にゃんこは、本当はとても疲れているはずなのに、あまりの空腹からか全く落ち着かず、寝ることもできない様子でした。
そんな姿を見るのはとても辛かったです。
もう二度とこんなことにはならないようする!
もう二度と手術はさせない!
そう誓いつつご飯を求める視線に耐えながら、その時を待ち…
待望の朝に!!!!
朝というより夜明け前でしたが、想像以上に元気なことと、このまま空腹の状態でいると眠ることすら出来ずにかわいそうだったこともあり、予定より少しだけ早めにご飯をあげることにしました。
ご飯と言っても、カリカリではなく、腎ケアのパウチを。
シニア猫ちゃん向けの、ペースト状のやつです。
姉がご飯を取り出したところから鳴き声は大きくなり、しっぽをぷるぷるさせながら姉の足元にぶつかるように体をすり寄せていました(笑)
ごはんをご飯台に置くと急いで食べるので、むせないようにちょこちょことあげると…
ちゃんと食べてくれてる!!!
食欲はあるようで、心の底から安心しました。
たくさんは食べませんでしたが、少しだけでも食べたことで満足したのか、食べ終えるとすぐに自分の寝る場所に戻り、爆睡し始めたのでした…( ´-᎑-` )
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にゃんこの一大事☆再会
診察室の中には、キャリーバッグから可愛いお顔を覗かせている我がにゃんこと、先生がいました。
思わず顔を綻ばせる私たち。
喜びを隠せていなっかたはずです。笑
にゃんこは想像していたより、というか、想像していた以上に元気で、ぐったりしている様子も皆無でした。
近付いて頭を撫でると、キャリーバッグの外に出ようとゴソゴソ動き回ります。
先生「上の方の歯が割れていて、それで口の肉が挟まっていたようです。この歯は残していてもだめなので、抜いておきました。」
見せてくれるかな…と言いつつ、にゃんこの口を開ける先生。
この子は口を触られるのを嫌うので、嫌がるだろうと思いましたが、意外にもちょっと抵抗するだけで口の中を見せてくれました。
先生も言っていましたが、歯が痛くて口を触られるのを嫌がっていたんだろうと思います。
口の中を見ると、左上の尖った歯がない!!!
可愛い(๓´˘`๓)
そのときには、そんなことを思える程に心の余裕が戻っていました(笑)
先生の説明を聞いている間もバッグの中でガサゴソと動き回るにゃんこ。
夜の10時以降にお水を、ご飯は翌朝からあげてくださいと言われ、無事に帰宅を許されたのです。
翌朝………
やっぱりまる一日はご飯食べちゃいけないんだ…!
とてもかわいそうに思いましたが、全身麻酔の後なのであまり食欲がないかも!とも思っていました。
しかし、念の為。
私「ご飯は朝方の5時ぐらいにあげても大丈夫ですか?」
看護師さん「はい、大丈夫ですよ^^ お水は、最初は少しだけ飲ませて、むせないか確認してからあげてください」
なるほど、朝の5時はいいのか…
そう思いながら、ゴソゴソ動き回るにゃんこを連れて、お家に戻ってきたのです。
にゃんこの一大事☆1秒が10分
朝のご飯&お水抜きの辛さを経て病院へ到着。
すぐに診察室へ呼ばれ、体重チェック。
ご飯食べてないので、少しぐらいは体重減ってるかなぁと思っていたけれど、3日前と全く変わらずでした。
何かお変わりないですか?体調悪いとかありませんか?
と看護師さんに聞かれたので
昨晩からご飯抜きなので、心なしかぐったりしています
と答えると
ああ〜そうだよね〜
ごめんね〜丸1日の我慢だよ〜^^
と言う耳を疑う言葉が!
まるいちにち?!
明日まで食べれないの?!
そんな酷な…!!!
姉と目を合わせ驚いてる所へ先生が登場しました。
誓約書を持って。
誓約書。
ここにサインしてください
そう言われる前に、がっつり読み始めてました。
まあ誓約書ですから、色々と怖いことも書いてありました。
要約すると
もしものことがあるかもしれないよ
術後何があるかわからないよ
全てに責任は取れないよ
という感じです。
不安と恐怖に飲み込まれそうになりましたが、大丈夫、先生とこの子を信じよう!と強く思い直してサイン。
はい、ではお預かりします。
夕方迎えに来てくださいね
そう言われ、にゃんこは看護師さんの腕の中へ。
よろしくお願いします
と頭を下げて診察室を出る私達を、にゃんこは目を丸くして見つめていました。
置いていくの?
そんなふうに言っているような気がして、すごく胸が締め付けられる思いでした。
早く終わってくれ
その一心でした。
苦しい時間が進む速度は、驚くほど遅いものです。
家に帰ってきてから迎えに行くまでの7時間は、1秒が10分ほどに感じられました。
それまでの数日間は、色々な感情のせいであまり寝られなかったので少し仮眠を取ろうとも思いましたが、全く眠くなりません。
少しの間だけでも眠れたら、時間が経つのも早いかなあと思っていたのですが。。
無理でした。
当然ですが、待っている間に考えるのはにゃんこのことばかり。
今はもう麻酔をかけられているのだろうか
手術は終わっているのだろうか
手術中だとしたら上手くいっているだろうか
緊急連絡先には私の携帯の番号を書いていたので、私の携帯が鳴る度に寿命が縮む思いでした。
考え過ぎて不安になるのもいけない!
何かしないと!
そうだ!あの子が帰ってきたら快適に過ごせるようにお掃除だ!!!
それから迎えに行くまでの時間、ただひたすらお掃除に集中するふりをしている私たち。
もう30分経ったかな
そう思って時計を見ると、まだ3分しか経っていない。
まだ、あと4時間以上ある。
あと4時間もあるならと、お昼を食べることに。
もう1時間経ったかな
そう思って時計を見ると、まだ30分も経っていない。
その繰り返しでした。
本当に、1分1秒、時が進むのが死ぬほど遅かったです。
それでもようやくお迎えの時間が近付いてくると、そわそわドキドキしてきました。
大丈夫かな
電話なかったから、きっと大丈夫
でも顔を見るまでは…
とにかく、早く会いたかったし、早く元気な顔を見たかったです。
病院からは、麻酔が切れて2〜3時間は様子を見るけれどお迎えに来たときはまだぼんやりしているかもしれない、と言われていましたので、どんな状態なのかも心配でした。
けれども、ぼんやりしていても、とにかく早く会って顔を見たい!!!!
その気持ちでいっぱいでした。
そしてお迎えの時間。
病院に着き、ほんの少しの待ち時間を経て診察室へ。
診察室の中へ入ると、そこにはキャリーバッグからひょっこり可愛い顔を出してる、私たちの愛するにゃんこがいたのでした…(**´Д`**)
にゃんこの一大事☆苦悩は続く
手術前日。
注意すべき点は2つでした。
手術前日の夜中の12時、つまり、日付けが変わって以降はご飯をあげないこと。
朝の6時以降はお水をあげないこと。
実は、この注意点を守ることがすごくすごくすごーーーく大変で、苦しかったです(;_;)
うちのにゃんこはなかなかに規則正しい子で、毎朝7時頃(早ければ6時頃!)には必ず起こしにきてくれます。
ご飯くれーお水くれー!!!!
と。
手術の日の朝も、いつものように朝の7時ちょっと前に起こしに来たのですが、もちろんご飯はおろかお水もあげることはできません(T_T;)
ごめんよー今日は朝ご飯あげられないんだよー
しばらく我慢してね〜
と伝えるも鳴き続けるにゃんこ。
私が近付いていくと、先頭に立って歩きだし、いつもご飯が置いてあるご飯台に誘導します(¯∇¯٥)
そしてその前に座り、ご飯を要求。
それでも何もあげない私。
ごめんね〜本当にごめんね〜
そりゃお腹すくよね!本当にごめんね!
いたたまれない気持ちで頭を撫でるしかできませんでした(´;ω;`)
するとまたおもむろに歩き出したかと思えば、ご飯を保管してあるカゴの上に手を置いて鳴きはじめます。
にゃあにゃあと鳴いては、カゴをガサガサと開けようとする繰り返し。
それでもご飯もお水もあげないので、終いにはご飯台の前で横になり、そこから一歩も離れようとしませんでした。
ご飯が保管してあるカゴの前で鳴いてガサガサとご飯を探し、私たちが動く度に鳴くけれどご飯台の前から動かない…
それを約3時間続けていました。
ごはんちょうだい!お水ちょうだい!
と鳴き続ける姿を見るのは、本当に胸が痛みました。
ただでさえ、これから痛くて怖い思いをするのに…
申し訳ない気持ちと悲しい気持ちでいっぱいのまま、病院に連れて行く時間を迎えました。
それまでずっと鳴き続けて疲れていた為か、心なしかぐったりしている様子。
いつもなら暴れまくってキャリーバックに入れるのにも一苦労なのですが、今回ばかりは少し抵抗しただけで黙って入ってくれました。
移動中も数回鳴くだけ。
たぶん、何かされるんだと薄々気が付いていたのだと思います。
キャリーバッグの中からじーっと私たちを見つめていました。
なんか様子が変だったんだよな。やっぱりな。
と言うにゃんこの声が聞こえてくるようでした…(´;ω;`)
にゃんこの一大事☆全身麻酔はやっぱり怖い
手術前日。
午前中病院に行き、検尿&検便をお願いしました。
そして、ドキドキの検査結果。
尿&便、共に異常なし!!!
本当に本当に本当に安心しました。
便検査は全く問題なし。
尿の方も、尿比重もpHも半年前と全く変わらずでした。
ただ、尿pHがアルカリ寄りだということで尿路結石に注意して下さい、とのこと。
うちのにゃんこは体質的に、尿路結石になりやすい子かもしれないそうで。
ミネラルウォーターやアルカリイオン水などは飲まさないように、と言われました。(もともと、うちでは水道水をあげています)
気を付けて観察していて下さい、と。
(ただしこれに関しては個体差があるらしく、アルカリイオン水やミネラルウォーターを飲んでも結石ができない子もいるみたいです(∵`))
しかし数値上は正常値範囲内でしたので、特に何かしらの病気があるというわけではありませんでした。
とりあえず一安心。
したものの、大事なのは全身麻酔について、です。
先生に聞いてみました。
今年で14歳になるけれど、それでも全身麻酔かけて大丈夫なのか?
先生の答えはこうでした。
「100%大丈夫、とは言えません。人間でも、急に亡くなることもあるでしょう。何が起こるかはわかりません。確かに、高齢になると血管が若い子よりは弱くなっています。
だから、事前の検査をしっかりやります。これだけは、という検査をしてから、大丈夫だったらやります。この子は体の中がこんなに綺麗なんだし、出来ちゃったものは取る方がいいでしょう
最近は猫も高齢化なので、19歳でも23歳でも全身麻酔をかけたこともあります。19歳の子なんかは、翌日ケロッとしてご飯を食べていましたよ。
だけど飼い主さんが嫌がることを、どうしても、とは言えません」
やっぱり、そうなんだ。
高齢だから、ではなく、この子の体の中がどうなのか、が重要なのだ。
この時点で、私のモヤモヤはほんの少しだけ晴れていました。
でも、もう1つ聞かなければならない事がありました。
クレアチニン値が上がっているのに、それでも大丈夫なのか?ということ。
聞いてみると、先生は穏やかに、そして諭すように言いました。
「正常値の範囲内での上下をいちいち気にしていたら、飼い主さんの気が持ちませんよ。
人間だって、ご飯食べた後なら血糖値が上がったりするでしょう?
正常値内での上下を気にするのは、ナンセンスです」
ナンセンス、ですか…
苦笑いするしかありませんでした。
確かにそうかもしれない。
飼い主である私達が、過度に恐怖を抱いていてはいけないのかもしれない。
気を付けて見守ることと、恐怖心を持って見守ることとでは、物の見え方が違います。
私達は恐怖と不安のあまり、全てのことを悪いように捉えていたのかもしれない。
もう少しドッシリ構えて、この子の生命力と先生の腕を信じよう
そう思うことができました。
ここで先生が、100%大丈夫です!と言い切っていたなら、逆に不安になっていたと思います。
リスクはゼロではない。高齢だから心配な点もある。
そのことを十分に理解したうえで、そのうえでやりましょうということなんだ。
それなら、あとは信じるのみ。
もちろん、不安や恐怖や心配が全て払拭されたわけではありません。
むしろ心のもやもやが晴れたのは、ほんの10%ぐらい。
それでも、夜も眠れずご飯も喉に通らず、悪いことだけ考え続けていた約2日間を思えば、10%でも大きかったです。
病院に来るまでは、手術が早く終わってほしい気持ち半分、一生手術日が来ないでほしい気持ちが半分でしたが、この時にはもう、早く終わってほしい!!という思いのみでした…